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世界大都市交通発展フォーラム 2016 北京 IBS | IBS Annual Report 研究活動報告2017

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IBS Annual Report 研究活動報告 2017 89

Ⅴ.海外学会参加の概要

*道路 ・ 経済社会研究室 研究員 博士(社会経済) **社会基盤計画研究室 研究員 ***プロジェクト推進担当部長 博士(工学)

世界大都市交通発展フォーラム 2016 北京

World Metropolitan Transport Development Forum 2016 Beijing

剣持 健

 岡英紀

**

 萩野保克

***

By Takeshi KENMOCHI, Hideki OKA and Yasukatsu HAGINO

1

はじめに

「世界大都市交通発展フォーラム 2016 北京」は、北 京市交通委員会および北京人民政府渉外局の主催によ り、2016 年 10 月 24 日〜 25 日の日程で開催された。 本稿ではフォーラムの概要と、フォーラム後に 2 日間 の日程(2016 年 10 月 26 日〜 27 日)で現地の研究機 関が主催した意見交換会の概要などを報告する。

2

「世界大都市交通発展フォーラム 2016

北京」に参加して

(1)フォーラムの概要

本フォーラムは北京市郊外のオリンピック公園にあ る北京国家会議センターにおいて開催された。同会議 センターは中国国内有数の大規模コンベンション施設 であり、2008 年の北京オリンピックではフェンシン グ競技の会場にもなった建物である。

フォーラムには、都市・交通分野に精通した多くの 専門家(行政、研究機関、実務関係者)が世界各国から 招かれ、中国国内のほか欧米やアジアの都市・交通の実 態・課題や取組に関する報告と意見交換が行われた。2 日間の日程で実施されたセッションは以下の6つである。

① High-Level Forum(ハイレベル・フォーラム) ② Urban Transport Forum(都市交通フォーラム) ③ Integrated Transport Development in City

Clusters(都市クラスターにおける統合化された交 通の発展)

④ Internet + Transportation(インターネットと交通) ⑤ Transit Oriented Development and Transport

Demand Management( 公 共 交 通 指 向 型 開 発 (TOD)と交通需要管理(TDM))

⑥ Metropolitan Freight Transport Practice( 都 市 物流の実践)

全体的には、公共交通指向型開発(TOD)、交通需要 管理(TDM)、都心の駐車問題に関する報告や議論が目 立っていた印象を受けた。近年、北京をはじめとする中 国の大都市では道路渋滞が社会問題化している。こうし た背景から中国国内において都市交通に関する諸外国の 知見や取組が大きな関心を集めていることが伺われた。

写真-1 会場内の様子

(2)当研究所による講演

当 研 究 所 か ら は、 剣 持 研 究 員 が“Metropolitan Freight Transport Practice( 都 市 物 流 の 実 践 )” の セ ッ シ ョ ン( 前 述 の ⑥ )の 中 で、“Introduction and Application of Tokyo Metropolitan Freight Survey”と題した講演を行った。本講演は、平成 25 年度〜 26 年度に実施された首都圏の物流に関する大規 模調査である「東京都市圏物資流動調査」の内容と、こ の調査の結果をもとに東京都市圏交通計画協議会注 1) 平成 27 年度にとりまとめた物流施策の方向性1)を紹介 したものである。

(2)

90 IBS Annual Report 研究活動報告 2017

Ⅴ.海外学会参加の概要

れてきたこと、調査結果を用いた分析に基づき物流施 策の検討や提言が行われてきたことは、海外の専門家 から驚きとして受け止められていると感じた。

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フォーラム参加以外の活動について

(1)北京交通エネルギー環境センター(BTEC)主催の 意見交換会への参加

筆者らはフォーラム後に 2 日間の日程で北京交通エ ネルギーセンター(以下、BTEC)が開催した意見交 換会にも参加した。この会では、フォーラムに引き続 き、当研究所から東京都市圏物資流動調査に関する情 報提供を行った。BTEC の参加者からは、北京では貨 物車の通過交通が大きな課題となっており、その実態 や課題の把握のために物流調査を行うことが求められ ているとの話があった。こうした中で、東京都市圏物 資流動調査に対する彼らの注目度は高く、調査の目的 や経緯、調査方法などに関して多くの質問を受けた。

(2)北京市内の視察

北京滞在の最終日には、北京郊外にある物流基地を視 察した。広大な敷地内に、野菜、青果、食料品、日用品 の卸売市場やトラックターミナル等の施設が配置され、 建物や設備の多くは老朽化している印象を受けたが、モ ノや人は非常に活発に動いていた。この視察を手配して くれた BTEC の方から、北京郊外には同様の物流基地 が複数あり、基地周辺の無秩序な土地利用や、敷地面 積当りでみた物流基地の生産性の低さが課題になって いるとの話を聞いた。物流拠点周辺の土地利用につい ては東京都市圏でも課題の 1 つに挙げられており、我

が国との共通点が存在していることを知ることができた。

4

おわりに

本フォーラムへの参加を通じて、海外の都市交通に 関する知見を深めることができた。また、当研究所の 講演に対して海外の参加者から様々な反応をいただけ たことは貴重な経験となった。今後もこうした国際的 な会議に積極的に参加し、情報発信や情報交換を行う ことが重要であると改めて感じた。

補注

注 1)東京都市圏交通計協議会は、総合的な都市交通計 画の推進に資することを目的に、複数の都県市関 係機関が互いに協力・調整しあって広域的な交通 問題に関する調査・研究を行う組織として 1968 年に発足した。第 5 回東京都市圏物資流動調査実 施時の構成団体は、国土交通省関東地方整備局、 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京 都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいた ま市、相模原市、独立行政法人都市再生機構、東 日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会 社、首都高速道路株式会社。

参考文献

1) 東京都市圏交通計画協議会:東京都市圏の望まし い物流の実現に向けて,東京都市圏交通計画協 議会ホームページ [http://www.tokyo-pt.jp/ publicity/index.html],2015 年 12 月.

参照

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